ドビュッシー《聖セバスティアンの殉教》

クロード・ドビュッシークロード・ドビュッシー《聖セバスティアンの殉教》の対訳テンプレートを作成しました。先週からのガブリエーレ・ダンヌンツィオつながりで、コレも出しておきましょう。ダンヌンツィオは子供のうちにフランス語をマスターしていたそうです。

対訳テンプレはこちら → 聖セバスティアンの殉教

この神秘劇はオリジナルのまま上演すると4,5時間もかかるという超大作だそうで、今日では声楽抜きの「交響的断章」として演奏・録音されるのが精一杯でしょうか。

今回掲載したリブレットは、たぶん声楽付きの「短縮オラトリオ版」だと思います。5つの部分(mansion)はオリジナルの5景、「百合の中庭」「魔法の部屋」「偽神の会議」「傷つける月桂樹」「天国」からそれぞれ抜粋した形です。

テンプレはポリウト方式で作成しています。こちらの記事をお読みになってから作業を進めてください。役名の邦訳を右脇に書き込んで管理人に送ってもらえれば、こちらで一括置き換えします。

▼ANIMA SEBASTIANI▲
▼CHORUS ANGELORUM▲
▼CHORUS APOSTOLORUM▲
▼CHORUS MARTYRUM▲
▼CHORUS SANCTORUM OMNIUM▲
▼CHORUS SERAPHICUS▲
▼CHORUS SYRIACUS▲
▼CHORUS VIRGINUM▲
▼CHORUSSYRIACUS▲
▼LA VIERGE ERIGONE▲
▼LES ARCHERS D’EMÈSE (choeur)▲
▼LES FEMMES DE BYBLOS (Choeur)▲
▼LES FEMMES DE BYBLOS▲
▼LES JUMEAUX, CHOEUR▲
▼LES JUMEAUX▲
▼MUSICIENS (Les Citharèdes)▲
▼RÉCITANT (Le Saint)▲
▼VOX CELESTIS▲
▼VOX SOLA▲

さて、「聖セバスティアン」「ダンヌンツィオ」とくれば、わが国では三島由紀夫。この長大な神秘劇(池田は霊験劇としている)を三島はフランス文学の池田弘太郎と共に全訳しています。

三島の著作権保護期間が切れたら、三島の訳文を使ってドビュッシーを完成させようと思っていました。しかし残念ながら、著作権法改悪のため、三島作品がパブリックドメインになるのは2041年の彼方まで遠ざかってしまいました。三島は今年の11月で没後50年ですから、もし保護期間が70年に延長されていなければ、来年2021年1月1日に晴れてパブリックドメインになっていたはずなのですがね。

もっとも、共訳の池田の消息が不明ではあるので、延長がなくても来年《聖セバスティアン》を出せたかどうかはわからない。池田は1964年東大卒業、その後夭逝したということしかわかりませんでした。

一箇所だけ引用の範囲内で三島/池田訳を紹介すると、第4景の冒頭に置かれた語り手(聖者=セバスティアン)の台詞はこうなっています。

皇帝は言はれました。
「彼をアポロンの森へつれて行け。
もつとも美しい月桂樹の幹に彼を縛めよ。
次には彼の裸身へ向つて、
そちらの矢をのこらず射かけよ、
そちらの箙が空になるまで、
彼の裸身(はだかみ)が針鼠にひとしくなるまで」

オリジナルではこの台詞は射手サナエの台詞です。短縮オラトリオ版にするにあたってセバスティアンの台詞に変更したようです。

短縮オラトリオ版はこのとおり、 Spotify(スポティファイ)で無料で聴けます。



クリュイタンス盤は大量に台詞が入っているので、短縮神秘劇版なのかもしれません。劇の雰囲気が味わえます。



ところで、三島と池田のあとがきによると、聖セバスティアンは人々を疫病から護る守護聖人であるという。15世紀にはペスト退散を祈願して聖セバスティアン劇が上演された記録があるそうです。

なんと聖セバスティアン、アマビエ様と同類だったとは!

聖セバスティアンの殉教
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