ベルリオーズ《夏の夜》クレスパン YouTube動画公開

オペラ夏至の夜です。エクトル・ベルリオーズの歌曲集《夏の夜》全曲のフランス語日本語対訳字幕付きYouTube動画を公開します。翻訳は梅丘歌曲会館の藤井宏行さまです。

ベルリオーズ

レジーヌ・クレスパンのソプラノ、アンセルメ指揮のスイス・ロマンド管による古典的名盤です。この音源は2017年末の時点で公開から50年以上が経過し、2017年まで著作隣接権保護期間を50年と定めていた日本ではパブリックドメインとなっています。



この歌曲集、いろいろ謎である。この歌のどこが夏なのか。2曲目は初夏の可能性もなくはない。初夏ならバラの切り花がギリギリ手に入るかもしれないから。しかし1曲目は春だし3曲目からは秋か冬っぽい曲が続く。終曲の曲調は夏っぽいけどオレンジの収穫は冬だ。作詞はゴーティエ。ただ歌曲集のタイトルはベルリオーズがつけたようです。

これはもともとはデッカによる録音なのですが、ワーナーが発売したクレスパン没後10年を記念したボックスセットにも収められています。そのボックスから制作用音源を取ったらおかしな事に気づきました。

曲順が違うんですなあ。ワーナーボックスの曲順は「4 君なくて」→「3 入り江にて」になっている。ワーナー間違ってる?

オリジナルのデッカはどうなっているか。デッカの公式サイト(つい最近サイトリニューアルで重宝していた録音データが全部削除されてしまった!)によると、上のジャケ写のデッカ盤では「3 入り江にて」→「4 君なくて」と通常の並び。かと思いきや、すげーことがわかった。Spotify(スポティファイ)の音源聴いてみてくださいよ。



「3 入り江にて」となっているけど、再生すると「君なくて」が始まる。「4 君なくて」となっているけど、再生すると「入り江にて」が始まる。これはアップル・ミュージックなんかでも同じようです。上のジャケ写のCDは「4 君なくて」→「3 入り江にて」の曲順で、曲名も正しく当てられているようなので、デッカのデジタルデータだけ、どこかで間違ってるようです。デッカやらかしてる。

さらに調べてみると、デッカの初出LPが「4 君なくて」→「3 入り江にて」の曲順で出てるんですわ。私が持っているLP(1986プレス)を引っ張り出してみたら初出LPと同じ曲順でした。

LPの場合、収録時間の関係で曲順を入れ替えることもあるかもしれません。しかしこのLPの場合、A面に《シェヘラザード 》と《夏の夜》の最初の2曲が入っていて、あえて前に持ってきた「4 君なくて」からB面が始まる形なので、盤面切り替えの都合は関係ない。

となるとクレスパンの希望でこの曲順になっていると考えるしかなさそうです。

で、今回公開した動画なんですけど……
クレスパンの意図はガン無視しました!(爆)

通常の曲順「3 入り江にて」→「4 君なくて」で作ってます。私の鑑賞力ではクレスパンがあえて異なる曲順にした意図が計りかねるということもありますが、それより、別の歌手の音源使って《夏の夜》を作るときクレスパンで作った字幕ファイルを流用したいのですよ。曲順が違ってるとめんどくさい。

《夏の夜》は決してメジャー曲とはいえないと思うんですけど、結構な数の録音が残っています。私が知っているだけでも、動画対訳にできるパブリックドメイン音源が他に3つもあります。これはワーグナーの《ヴェーゼンドンク》とかシュトラウスの《4つの最後の歌》とか、ずっとメジャーなオーケストラ伴奏付き歌曲集といい勝負ですね。まるで夏っぽくない歌曲集だけど、来年の夏至にも《夏の夜》出しましょうかね。

ちなみに、クレスパンもそうしたように、この歌曲集としばしばカップリングされるラヴェルの《シェヘラザード 》は、作詞のトリスタン・クリングゾールの著作権が戦時加算のため継続していて、動画対訳にはできません。

それにしても《夏の夜》のもっと大きな謎は「なつのよる」「なつのよ」どっちなのか。数十年にわたってなじんできた曲だけど、いまだに謎。

ベルリオーズ
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